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2024.03.25
地域ユーティリティ産業連携モデル

コンパクトなまちづくりを進める中で、廃棄物処理施設をユーティリティ産業とのつながりの観点から「地域エネルギーセンター」として市街地に立地させ、下水道や都市ガス等との連携を図るケース。

図1 地域ユーティリティ産業連携モデルイメージ図

図1 地域ユーティリティ産業連携モデルイメージ図
※赤枠は本モデルにおける主な取組

メタン発酵と焼却のコンバインドシステムなどにより、例えば一定程度の処理規模でもエネルギー回収の効率が高められている。(取組①)

地域エネルギーセンターについては、これまでも各地で取組や検討がなされてきているところであるが、地域のエネルギー供給インフラと連携することで供給規模を拡大し、市街地の脱炭素化に貢献している。(取組②③)

通常時は近傍の電力需要への供給や電力市場の状況にも応じた柔軟なエネルギー供給を行い、再生可能エネルギーが大量導入された電力系統と協調しているが、停電時には自立的に運転して地域の電源として機能し、地域の防災能力を向上させている。(取組④)

将来(2050年)の温室効果ガス大幅削減の社会像に関する想定

  • 出力調整可能なバイオガス発電や、温熱供給との組合せのほか、EV収集車のバッテリーも活用し、再エネ大量導入時の電力供給の変動に対する柔軟性を供給している。
  • 太陽光や廃棄物発電等地域の分散型エネルギーの導入が、防災・減災拠点整備と協力して行われ、地域マイクログリッドとして一定範囲の電力網が自立した運転も可能となっている。
  • IoT・AI等を活用して収集・運搬やごみ焼却の効率化・改善が行われることで、人口(労働力)減少下でも廃棄物処理事業が継続できている。

主な取組と期待される効果

地域ユーティリティ産業連携モデルは、四つの主な取組を中心とした将来像となっている。各取組のアプローチ・着眼点、及び期待される効果を表1に示す。

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

1参考:恵庭市HP https://www.city.eniwa.hokkaido.jp/kurashi/kurashi_tetsuzuki/jogesuido/gesuido/6204.html
2参考:黒部市HP https://www.city.kurobe.toyama.jp/category/page.aspx?servno=3821
3参考:中能登町HP https://www.town.nakanoto.ishikawa.jp/life_service_local/9/6/1/3577.html
4参考:豊橋市上下水道局HP https://www.city.toyohashi.lg.jp/33191.htm
5参考:南但広域行政事務組合HP http://www.nantan.hyogo.jp/html/clean1_01_sisetu_syoukai.html
6参考:廃棄物系バイオマス利活用導入マニュアル(平成29年3月、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部廃棄物対策課)
7参考:東部スラッジセンターパンフレット(平成29年、神戸市建設局)

主要施設

メタン発酵+焼却施設(コンバインドシステム)

技術要素解説

バイオメタン、CO2分離
地域熱供給(地域冷暖房)

取組例

品川八潮団地

参考:構成する要素の図解

地域ユーティリティ産業連携モデルを構成する要素を「インプット、処理、アウトプット」で整理すると図2のようになる。なお、本フロー図では、図1のイメージ図では表現しきれない地域ユーティリティ産業連携モデルに関連する要素についても記載している。

図2 構成する要素(地域ユーティリティ産業連携モデル)

図2 構成する要素(地域ユーティリティ産業連携モデル)