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2024.03.25
地域製造業連携モデル

高温蒸気を使う工場(製造業等)が立地する地点の近傍や工業団地に、廃棄物処理施設を立地させるケース。

図1 地域製造業連携モデルイメージ図

図1 地域製造業連携モデルイメージ図
※赤枠は本モデルにおける主な取組

現在は、化石燃料を用いて蒸気発生・自家発電を行っている産業で、脱炭素化の必要性が高まる一方、再生可能エネルギー大量導入が進むにつれて、廃棄物発電の低炭素化効果が低減する可能性がある。

そこで、ごみ焼却施設で発生させた蒸気を自家発電に用いるのではなく、高温蒸気を使う工場等へ供給することで、化石燃料削減(代替)効果と地域の産業競争力を同時に向上させる。(取組①)

将来的には焼却対象物のバイオマス比率が向上する中で、排ガスからCO2を分離・回収し、産業での炭素原料として使用することなどにより、ゼロ・カーボン社会に貢献している場合も考えられる。

需要先となる工場が隣接しない立地でも、燃料化によって一定距離内にある工場等で活用されることで、化石燃料ボイラからの転換に貢献している。(取組②)

将来(2050年)の温室効果ガス大幅削減の社会像に関する想定

  • 産業における高温の熱利用についても、脱炭素化の取組が進んでいる。
  • 固形燃料は高温熱が必要な場合の化石燃料代替が効果的。現状では石炭混焼等も考えられるが、脱炭素社会では、石炭火力発電はCO2回収を伴うことから、立地場所が限定的となる可能性が高い。
  • 再生可能エネルギー発電のポテンシャルの高い地域に、電気多消費型の産業が立地している。

主な取組と期待される効果

地域製造業連携モデルは、二つの主な取組を中心とした将来像となっている。各取組のアプローチ・着眼点、及び期待される効果を表1に示す。

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果

主要施設

焼却施設(蒸気供給)
固形燃料化施設

技術要素解説

熱利用・熱輸送

取組例

Q清掃工場

参考:構成する要素の図解

地域製造業連携モデルを構成する要素を「インプット、処理、アウトプット」で整理すると図2のようになる。

焼却施設(蒸気供給)

図2 構成する要素(地域製造業連携モデル)_焼却施設(蒸気供給)

燃料化施設

図2 構成する要素(地域製造業連携モデル)_燃料化施設

図2 構成する要素(地域製造業連携モデル)