高温蒸気を使う工場(製造業等)が立地する地点の近傍や工業団地に、廃棄物処理施設を立地させるケース。
図1 地域製造業連携モデルイメージ図
※赤枠は本モデルにおける主な取組
現在は、化石燃料を用いて蒸気発生・自家発電を行っている産業で、脱炭素化の必要性が高まる一方、再生可能エネルギー大量導入が進むにつれて、廃棄物発電の低炭素化効果が低減する可能性がある。
そこで、ごみ焼却施設で発生させた蒸気を自家発電に用いるのではなく、高温蒸気を使う工場等へ供給することで、化石燃料削減(代替)効果と地域の産業競争力を同時に向上させる。(取組①)
将来的には焼却対象物のバイオマス比率が向上する中で、排ガスからCO2を分離・回収し、産業での炭素原料として使用することなどにより、ゼロ・カーボン社会に貢献している場合も考えられる。
需要先となる工場が隣接しない立地でも、燃料化によって一定距離内にある工場等で活用されることで、化石燃料ボイラからの転換に貢献している。(取組②)
地域製造業連携モデルは、二つの主な取組を中心とした将来像となっている。各取組のアプローチ・着眼点、及び期待される効果を表1に示す。
表1 地域産業・地域資源と廃棄物処理の連携に関する主な取組と期待される効果
地域製造業連携モデルを構成する要素を「インプット、処理、アウトプット」で整理すると図2のようになる。
図2 構成する要素(地域製造業連携モデル)