欧州では、事業形態にかかわらず熱供給を含めた地域エネルギー事業に利用しているものが多くみられます。事業形態は民間参加を主としつつも、地方自治体が100%出資する公社もあれば、上下水道関連のユーティリティ企業等さまざまとなっています。特にEUにおいては、1980年代の地方政府改革によりエージェント化が行われた経緯があり、いわゆる清掃公社や組合組織が会社化されている点が我が国と大きく異なる点となっていますが、その点を除けば、我が国の事業方式と対応するものも多いといえます。例えば、下表の類型1・2は公設公営、類型3は「公設+長期包括委託」に対応するといえます。類型4のような自治体と民間で出資する会社による運営の例も我が国にもあります。日本にはない方式としてPFI方式の発展形であるマーチャント方式が英国では存在します(類型6)。