収集運搬業務の効率化に係る参考事例として、環境省調査業務報告書から引用します。
特徴
- 大阪府大阪市では、ごみ収集車両に GPS 車載器を借入れ、それぞれの車両に搭載し、日々の走行の軌跡や運転状況等をシステムで集約し、車両ごとの管理を行っている。(GPS 車載器とは、搭載されたごみ収集車両の現在地情報や走行の軌跡、ドライブレコーダーの映像等が取得できる機械。)
- 導入にあたっては、独自収益がないこと(全額税負担の委託料)、転籍を伴う民間化については、消費税の影響を上回る効率化が必要であること、消費税の影響を受けない形態(直営等)での効率化実現が最適であることから、作業管理を徹底し、経費の削減と市民サービスの向上を図ることを目的として、家庭系ごみ収集輸送事業改革プラン(平成 29~31 年度)の一環として取り組まれた。
運用システム
- 民間 Web サーバーを使用。データの取得には、ドライブレコーダー、GPS、G センサー、通信機能、地図情報(AED 及び避難場所)などを搭載したアンドロイドベースの専用車載器を使用。
- GPS(4G)により、5秒に一回位置情報データを自動送信し、指定場所(収集開始、終了地点や工場搬入など)の通過時刻を集計。日報や月報の一部を自動的に作成。
- G センサーとドライブレコーダーは連動しており、速度超過、急加速、急減速、急ハンドル、アイドリング発生時の前後 1 分間の映像を保存し自動送信。
引用:大阪市総務部企画課運営改革担当提供資料
導入効果
- ①家庭系ごみ収集輸送事業改革プランに掲げた目標(全19項目)を達成。
- 転籍を伴う民間化(消費税のよる経費の増嵩)により期待される効果以上に経費を削減するほか、市民サービスも向上。
出典)令和元年度一般廃棄物収集運搬ルート最適化に係る先進的事例調査業務報告書(令和2年3月 東京エコサービス㈱)